学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校

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武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】5時間目

高校1年美術選択者は、【デザイン思考】に関する授業に取り組みました。
この授業は高大連携プログラムとして、武蔵野美術大学デザイン・ラウンジおよび、造形構想学部クリエイティブイノベーション学科(以下、略称:CIと表記)にご協力いただきました。
詳しくは過去HP記事をご覧ください。
『武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】1時間目』
『武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】2時間目』
『武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】3時間目』
『武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】4時間目』

本時は、プレゼンテーションを行いました。
発表時間は2分、どのように自分達のやってきたことをまとめ伝えるか、各チーム、情報の整理と取捨選択が求められました。この発表を準備する過程がまさに自分達の活動を振り返る機会でもありました。今回のプレゼンには「やってきたことを振り返るという目的」もあります。
各班の発表の様子をみると、ここまでやってきたことの学びの意味が可視化されていました。
どの班も、自分達で観察して見出した課題(今回は困りごと)から、何を乗り越えていくか(インサイト)を決めて向き合うことで「見えない力」を発揮していました。

自分達のアイデアをプロトタイピングして「可視化」することで、実際に使用したり体験したりとアイデアを検証することができます。生徒達は、アイデアを試してもらうことでフィードバックを得て、再度「さぐる」→「きづく」→「ひらめく」デザイン思考のサイクルを回して、インサイトやアイデアをさらに磨いていました。2周目以降のサイクルを回すチームも多く見られました。
また、アイデアを検証している様子も映像や写真撮影して「可視化」することで、聴き手とコミュニケーションをとりやすくしていました。

最後にCIの井口先生からいただいたお話に大切なことが集約されていました。
「今回は学校の中の困りごとでしたが、もう少し広げてみて、学校の外、社会全体、あるいは未来に対して、どういうふうにモノコトを考え、かたち創っていくか(関心を持てるか)と繋げてほしい。
今回、チームでアイデアを出し合うことでアイデアがもっと膨らみ、組み合わせることで新しいアイデアへ発展するという経験ができたのではないかと思います。アイデアはそのまま形にするのではなく、よくよく考え、どうすればアイデアが実現するかをみんなでよく考える、そこから引き出すテーマが本当のインサイトです。
また、アイデアを話し合っていく中で、言葉だけでは分からないモノコトに対してコミュニケーションを豊かにするために絵を描いたりモノを作ったり写真を撮ったりと、可視化することも重要。プロトタイプも、どういうところに改善点を見出すか、どうしたらより良くなるかを考えていくコミュニケーションのためのモノ作りです。どういう風にすればみんなに共感を持ってもらえるか考え取り組む、そういうことが、世の中を変えていく、あるいは未来を創っていくために1歩2歩大きく前進することに繋がって行く。そのコツを覚えておいてもらえれば、美術の授業だけでなく全てのことに役立っていくので、今回学んだことを将来へ生かしてください。」
5時間にわたり武蔵野美術大学のご協力をいただき、深い学びが行えました。(美術科 杉原)