学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校

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武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】2時間目

 高校1年美術選択者は、【デザイン思考】に関する授業に取り組んでいます。この授業は高大連携プログラムとして、武蔵野美術大学デザイン・ラウンジおよび、造形構想学部クリエイティブイノベーション学科(以下、略称:CIと表記)にご協力いただいています。詳しくは過去HP記事『武蔵野美術大学×富士見高校【デザイン思考】1時間目』をご覧ください。

 本時から4時間を使って「デザイン思考のプロセスを理解する」ことを目的にチームワークでデザインサイクルを回していきます。「学校における困りごとを解決するモノ」をテーマに取り組みます。まずは、教室や学校内を観察しながら課題を発見します。ワークシートを元に個人で「困りごと」を探りました。普段意識していないが改めて考えると「困りごと」を感じるモノコトなども挙げていきます。メンバーで共有を行い、チームで取り扱う「困りごと」を課題設定しました。個人の「困りごと」も声に出してみると、メンバー全員が共感するモノコトも多くあったようでとても盛り上がっていました。

 その後、生徒達は、あるリサーチ会社の実例から行動観察の意味を知った上で、実際にフィールドリサーチを行いました。各チームの意図に合わせて、廊下や教室、購買や体育館と、様々な場所でフィールドリサーチする姿が見られました。また、課題に関係する先生方にインタビューしてさぐっているチームもありました。現地で実感や共感を持ちながら観察することで、「こうしたらどうかな?」とか「実はこういうことなんじゃない?」など、早くもアイデアやインサイトの断片が自然と出てきていました。

 教室に戻ってからは、さぐってきた事実から「解釈」を推測していきます。解釈の仕方次第で考えるアイデアの方向性は変わっていきます、どのように捉えるとよいか、チームでの議論は熱くなっていきます。次回は、さらにインサイトを深めます。

 今回の高大連携プログラムにあたり、大学からは次のようなメッセージをいただいています。
「今回、学校法人武蔵野美術大学が、富士見高校様の授業にコンテンツ協力をさせていただいたのは、美術大学における見えない力に触れ、若いうちから養っていただきたいと考えたからです。見えない力とは、単に絵を描く・ものをつくるということではなく、自分自身で観察・課題を見出すこと、何を乗り越えていくかを決めること、です。そのような土台となるスキルを養っていただきたく、富士見高校様に協力させていただきました。」
生徒達は、そのような創造的思考力を養うために、アートおよびデザインのプロセスを通じて、【デザイン思考】にとどまらない、感性と論理を繋げる学びを深めていきます。
(美術科 杉原)