日本女子大キャンパスツアー
2025年07月16日(水)
7月14日(月)、高大連携協定を結んでいる日本女子大学で、生徒47名が模擬講義を受けました。
はじめに、1906年に建てられた文京区の指定有形文化財でもある成瀬記念堂にて日本女子大学の全体的な説明を受けました。その後、生徒たちは家政学部児童文学科・食科学部食科学科・理学部化学生命科学科に分かれて、模擬講義を受講し、キャンパス見学や実験室訪問をしました。本校の卒業生を含めた日本女子大の学生の方たちが案内役で、キャンパス内を見学しました。さまざまな刺激を受けた一日となりました。コースごとの生徒たちの様子をご紹介します。
【児童文学科】
児童学科では、川端有子先生の講義「児童文学を読み込むということ」を受講しました。冒頭では生徒からの質問に答えてくださり、講義への関心を高めながら、A.A.ミルン作『クマのプーさん』という身近な作品へと導いてくださいました。続いて、物語の成立過程やキャラクター造形の背景について、学術的な視点から丁寧に解説してくださいました。読み慣れた物語の裏側にある豊かな背景や構成の妙に触れることで、生徒たちの児童文学への関心がより一層深まるきっかけとなりました。
【食科学科】
食科学科では、富永達矢先生の講義「微生物学~ちいさな世界をのぞいてみよう~」を受講しました。微生物学について日常の食事を例示しながら分かりやすく説明してくださいました。先生が生徒を巻き込みながら話してくださったので、終始生徒たちの楽しそうなリアクションが見られました。富永先生は「五感で感じる微生物」をモットーに実験されており、今回の微生物の音を聴覚で感じるという体験は、強く印象に残ったようです。同学科の藤井恵子先生や北澤裕明先生の実験室の様子も見させていただけたことで、現地でなければ分からない食科学科の授業の様子や雰囲気を知ることができました。
【化学生命科学科】
化学生命科学科では、藤原宏子先生の講義「動物たちのコミュニケーション」を受講しました。事前に研究室のHPなどを見て疑問点を先生にお送りしていましたので、その質問に答えていただきながら講義が進みました。動物界では音響模倣能力をもつ動物は少ないことや、どんな鳥類でも同じ模倣能力ではないことを教えていただきました。鳥類の音声コミュニケーションの研究からは、感覚器や鳥類の音声模倣学習を可能にする神経回路が、ヒトの言語中枢に似ていることも教えていただきました。また、クジラ類のコミュニケーションでは、海洋でのヒトの活動による騒音が動物のコミュニケーションに影響を与えていることも知りました。コミュニケーションの研究は、幅広い分野の学問がリンクして成り立っていることへの気づきもあったようです。(高校教頭 上野)







