学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校

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高2 体験学習 富山コース

高校2年生は11月10日から4日間、体験学習を行いました。

1日目
富山市の活力都市推進課、環境政策課の方々にお話を伺い、富山市の特徴や、コンパクトなまちづくり、SDGs未来都市の取り組みについて学びました。
生徒たちは浮かんだ疑問を積極的に質問していました。
また、その後に訪れたイタイイタイ病資料館では、イタイイタイ病の原因や裁判について、そして実際に患った方の苦しみについてガイダンスと講話で理解を深めました。イタイイタイ病の名称自体は小学校で学びますが、実感を持って考えるのは生徒にとって初めての経験になったのではないかと思います。


2日目
午前中はエコタウン交流推進センターで展示や映像を見た後に、実際のリサイクル工場を見学しました。エコタウンにはリサイクルする素材ごとに7つの施設が建てられているため、ゼロエミッションを目指すことができます。生徒は様々な素材のリサイクルについて考えることができました。
午後はコースごとに分かれ、富山市の魅力を探りました。
廃校になった小学校の敷地を行政と民間がタッグを組んで再開発した「総曲輪レガートスクエア」、富山で取れた食材を富山で消費する“地産地消”をコンセプトに作られた「地場もん屋」、ゼロカーボンの実現に向けて全戸に太陽電池•リチウムイオン電池•燃料電池を搭載したスマートシティ「セキュレア豊田」を訪れました。
1・2日目で学んだことを生かして、3日目は「東京にもあったらいいなアイデアコンテスト」を開催するため、夕食後には、チームごとにその準備を行いました。生徒だけでなく、富山市の方にも採点していただき優勝チームが決まることもあって、生徒たちは一生懸命取り組んでいました。


3日目
午前中は「東京にもあったらいいなアイデアコンテスト」を開催しました。1・2日目での体験から「東京にも」「練馬にも」「富士見にも」「私の家にも」こんなものがあったらいいなと思うアイデアをチームで考えました。発表には富山市民の方々にも来ていただきました。富山で学んだたくさんの事の中からどのようにして東京・練馬に反映できるか、具体的なアイデアをSDGsの観点からも考えることができました。富山市の方にも「市役所に就職してほしい!」と言われるほどの成果でした。今現在探究活動を行っていますが、この体験学習を通じて生徒一人ひとりの力が確実に身に付いたとてもいい機会になりました。
午後からは3つのコースに分かれ班別研修をしました。

五箇山コース
世界遺産「白川郷・五箇山の合掌造りの集落」の五箇山に行きました。前日に都市部の学びから一転、美しい自然と文化を学びました。また、富山地方の民謡で演奏する楽器「ささら」を実際編み込んで、自分の手で楽器を創作しました。最後は、生徒達と地元の方たちで「こきりき節」を踊りました。

富山コース
富山弁で新鮮を意味する「きときと」を取った「きっときと市場」で独自の掛け声で行われるせり(ズワイガニ)の視察に行きました。初めてせりを見た生徒も多くのめり込むように見学していました。その後、斜張橋として日本海最大級の新湊大橋やホタルイカミュージアムに行きました。時期の関係でホタルイカはいませんでしたが生態を学ぶことができました。天候が悪く急遽コース内容を変更しましたが、楽しんで班別研修を終えることができました。

高岡散策コース
重要伝統的建造物群保存地区である高岡市の金屋町と山町筋を訪れました。古き良き街並みを散策して楽しんだ後は、富山県産業高度化センターで工芸都市高岡クラフトコンペの作品を見ました。また、富山県の鋳物メーカーである能作の工場を見学し、スズを使って箸置き作りを体験しました。城下町として栄え、人々の生活を支えた鋳物の歴史や、スズの性質、そして伝統を大切にしながら現代の人々のニーズに応えて製品を作ることについて考えることができました。


4日目
最終日は班別研修で金沢市内を自由に散策しました。兼六園や21世紀美術館を訪れた生徒が多かったようです。昼食の時間には再び集合し全員で黙食を守って食事をしましたが、とてもおいしいお刺身を食べることができ、生徒はとても嬉しそうでした。

コロナ禍での体験学習ということで制限がある中での実施でしたが、楽しみながら学びを深めていくことができました。
(高2学年 山内)