学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校

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第73回 高校卒業式

2021年3月15日、富士見高等学校では第七十三回卒業式が行われました。

3日前の13日は記録的な大雨が降り、この日が心配でしたが、昨日に引き続き素晴らしい青空に恵まれ、校舎からは富士山もくっきりと見えていました。この景色も今日で見納めです。

ピアノの調べに導かれて、卒業生241人が体育館に着席します。この温かい音を聴くことも、もうありません。つい少し前まではここでみんなで体育の授業をしたり、部活をしたり、様々な思い出の音に包まれて過ごしていました。今日は静寂の中、これまで6年間を過ごしたかけがえのない仲間と共に、前を見つめています。

佐藤校長先生からは、自分がこの先どうありたいのか、自分なりの答えを持って生きていってほしいと言われました。山崎理事長からは、女性としての強さ、しとやかさを持ちつつ、富士見で学んだことを忘れずに生きていってほしいと言われました。これまで頼ってきた先生方はもういません。これからは自分自身の力で切り開いていかなければならないのです。しかし、その力を発揮できるように私たちも伝えてきたつもりです。

在校生総代からは、これまで支えてくれた感謝と、最高学年となる自身の責任感、先輩から受け継いだものを下の学年にも引き継いでいくといった意気込みを、送辞として受け取りました。

そして最後に卒業生総代からの答辞です。6年間過ごしてきた仲間、支えてくれた先生、家族、全てのものに感謝をし、彼女たちは巣立っていきます。「これまでは約束なんてしなくても毎日学校で会えた。これからは約束をしないと会えない」と言っていたのが印象的でした。今までの当たり前が、当たり前でなくなったとき、彼女たちは乗り越えていけるでしょうか。

この1年は、過去に例をみないほどの激動、いや不動の1年でした。楽しみにしていたイベントはなくなり、学校に行けない時期もあり、部活もできない。この卒業式でさえ、1家族1人までという制限があり、家族全員に見送られることも叶いません。

しかしこの状況を耐えて乗り切り、無事卒業しました。たとえこの先しばらくは同じような状況が続くとしても、彼女たちは強く生きていけると思います。この富士見で経験したことは、必ず今後の大きな力となります。

卒業生のみなさんにとっては、この日から富士見は「母校」となります。みなさんがこの先何歳になっても、この練馬中村橋の地に母校として存在し続けます。いつでも、みなさんが近況報告しに来てくれることを待っています。富士見を選んでくださってありがとうございました。また、これまで保護者の方々が惜しみないサポートをしてくださったおかげで、生徒たちを無事に送り出すことができました。心からの感謝を申し上げます。

これからの輝かしい未来を、強くたくましく楽しく生きていってくださることを願っています。

(広報 北岡)