学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校

受験生の方へ在校生・保護者の方へ卒業生の方へ

高校卒業生の皆さんへ、最後のメッセージ

卒業生の皆さん、卒業式後どのように過ごしてきましたか。
新型コロナウィルス感染拡大で様々な制約のある中で、思うような過ごし方ができなかったことと思いますが、今は感染拡大の防止に最大限の努力をしてください。医療崩壊を回避するために、若い世代も含めて、さらに慎重な行動が求められています。
さて今日3月31日をもって富士見生とは本当のお別れとなります。そこで卒業式で私が皆さんにお話ししたことと重なるかも知れませんが、富士見からの最後のメッセージを送りたいと思います。
今世界は新型コロナウィルス感染拡大という、これまで経験したことのない脅威に遭遇しています。
これから1ヶ月後、半年後、そして1年後も正直見通せない厳しい状況です。そんな時期に新たな一歩を踏み出す皆さんに、お願いしたいことがあります。
今すぐでなくてもいいです。大学を出た後でも、社会人になって何年経ってからでもいいです。真に強くたくましい人間になり、弱い人を支援し、妥協のない誠実さで他人に尽くせる人間となってください。日本、そして世界の将来は間違いなく厳しくなります。安全で確実な人生はないでしょう。保護者や学校が準備をし、その上を歩く時代は終わり、皆さんは自分で自分の人生を切り拓いていかなければなりません。準備されていない世界では、傷つくこともあるでしょう。しかし誰も踏み出したことのないところにはじめて自分の足跡を残す勇気、少数派であることを恐れない勇気を持って、立ち向かってください。
皆さんは富士見での学びの中で、このような、人を思う心を育み、未来を逞しく生きていく力を身に着けてきたことと思います。それは、人との繋がりを大切にしながら、共によりよい社会を築いていこうとする富士見生の力であると思います。これから、新しい世界で、新たな課題に対して、常に自分事として考え、自信を持って、怯むことなく、立ち向かってください。
さあ明日から新しい人生が始まります。
新型コロナウィルス感染拡大で、不安な第一歩となるでしょう。
しかし世界は皆さんを必要としています。
そしてみなさんには、誰にでも無限の可能性が与えられています。
たった一度のかけがえのない人生、できないことを嘆くより、できる最大限のことを精一杯、全力でチャレンジください。
富士見高校で、一緒に過ごした友との絆を大切にし、前進を続けてください。
皆さんの前途に幸多からんことを心よりお祈りし、富士見からの最後のメッセージとします。

富士見高等学校 
校長 佐藤真樹